SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭とは

21世紀、映画のスタンダード、デジタルシネマにフォーカスした若手映像クリエイターの登竜門

デジタルツールの普及によって、映像クリエイターの表現は年齢や経験、国境をも越え、新たな広がりを見せると同時に、様々なビジネスチャンスも生まれています。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、第一回開催の2004年当初から、現在では映画製作の主流となったデジタルで撮影・制作された作品のみにフォーカスした国際コンペティション映画祭です。

 

世界中から、エンターテインメント性と新たな表現の可能性を感じる作品を公募し、次代を担う若い才能の発掘と育成を実現することにより、新たな映像産業の発展に寄与することを目的に、毎年開催しています。

 

本映画祭の中核である「コンペティション」には、国際コンペティションと国内コンペティションがあり、長編作品を対象にした国際コンペティションは広く世界中から応募された作品を、長編部門と短編部門の二部門で構成される国内コンペティションは、日本の若手監督の作品を厳選して上映します。2023年は102の国と地域から、過去最多となる合計1,246本の応募がありました。

 

一次審査を経てノミネートされた作品は、国際コンペティション、国内コンペティションともに著名な映画人で構成される審査委員会によって最終審査を行い、最優秀作品賞をはじめとする各賞を授与します。また両コンペティションを通じた全ての国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し「SKIPシティアワード」を贈ります。

 

続々と羽ばたく新世代の才能

これまで本映画祭で上映された作品や監督の多くが、その後国内外で目覚ましい活躍を見せています。海外作品では、2007年に『うつろいの季節(とき)』で長編部門(国際コンペティション)最優秀作品賞を受賞したヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督が『スリー・モンキーズ』(08)でカンヌ映画祭監督賞、『昔々、アナトリアで』(11)で同グランプリ、『雪の轍』(14)で同パルムドールと、3作連続での受賞を果たしました。

 

また本映画祭の上映を経て劇場公開された『シンプル・シモン』[2011年長編部門(国際コンペティション)審査員特別賞]や、『孤独のススメ』[2014年長編部門(国際コンペティション)最優秀作品賞/映画祭上映タイトル『約束のマッターホルン』]、『彼の見つめる先に』[2014年長編部門(国際コンペティション)脚本賞]、『家へ帰ろう』[2018年国際コンペティション観客賞/映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』]、韓国の名優キム・ユンソクの初監督作『未成年』[2019年国際コンペティションノミネート]、ドキュメンタリー作品の『リル・バック ストリートから世界へ』[2020年国際コンペティションノミネート/映画祭上映タイトル『リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)』]、『ミッドナイト・トラベラー』[2019年国際コンペティション審査員特別賞]、『ルッツ 海に生きる』[映画祭上映タイトル『ルッツ』]といった作品のスマッシュ・ヒットは大きな話題となりました。

 

国内作品では、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で2009年長編部門(国際コンペティション)SKIPシティアワードを受賞した白石和彌監督が『孤狼の血』(18)、『凪待ち』(19)をはじめ立て続けに話題作を手掛け、最新作『死刑にいたる病』(22)も大きな反響を呼ぶなど、今や日本映画界のトップランナーへと飛躍しています。

 

また、2012年長編部門(国際コンペティション)で監督賞・SKIPシティアワードをW受賞した『チチを撮りに』の中野量太監督は、商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)が日本アカデミー賞の二部門で最優秀賞を受賞し、『浅田家!』(20)ではワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞、国内外で高く評価されています。2013年長編部門(国際コンペティション)審査員特別賞受賞『神奈川芸術大学映像学科研究室』の坂下雄一郎監督は、『東京ウィンドオーケストラ』(17)で商業デビューを果たし、窪田正孝、宮沢りえ出演の『決戦は日曜日』(22)も話題を呼びました。

 

さらに2015年に『テイク8』で短編部門(国内コンペティション)奨励賞を受賞した上田慎一郎監督は『カメラを止めるな!』(17)で社会現象を巻き起こし、2018年の国内コンペティション(長編部門)優秀作品賞・観客賞をW受賞した『岬の兄妹』の片山慎三監督は、同作で第29回日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞し、『さがす』(22)では第47回報知映画賞監督賞を受賞しました。

 

ほかにも、『あつい胸さわぎ』(22)のまつむらしんご監督 [2013年『ロマンス・ロード』でSKIPシティアワード受賞] 、3月に公開された『Winny』(23)の松本優作監督[2017年『Noise ノイズ』で長編部門(国際コンペティション)ノミネート]、『ある男』(22)で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞など8部門を受賞した石川慶監督[2009年『It’s All in the Fingers 』で短編部門ノミネート]、『泣く子はいねぇが』(20)の佐藤快磨監督[2019年『歩けない僕らは』で国内コンペティション短編部門観客賞]、『滑走路』(20)の大庭功睦監督[2018年『キュクロプス』で国内コンペティション長編部門ノミネート]、『stay』(19)の藤田直哉監督 [2020年同作で国内コンペティション短編部門優秀作品賞受賞] 、『彼女はひとり』(18)の中川奈月監督[2018年同作でSKIPシティアワード受賞]、『カウンセラー』(21)の酒井善三監督[2021年同作でSKIPシティアワード受賞]、『鬼が笑う』(21)の三野龍一監督[2021年同作で国際コンペティションノミネート]、『夜を越える旅』の萱野孝幸監督 [2021年同作で国内コンペティション長編部門優秀作品賞&観客賞受賞]をはじめ、多数の新鋭監督が映画界を賑わしています。

 

前回(2023年)のコンペティション部門上映作品からは、串田壮史監督の『マイマザーズアイズ』(23)、武田かりん監督の『ブルーを笑えるその日まで』(23)、野口雄大監督の『さまよえ記憶』(23)、国内コンペティション(短編部門)観客賞を受賞した天野大地監督の『勝手に死ぬな』(23)などが劇場公開され、本映画祭を経て公開へ繋がる作品も続々と増えています。

 

本映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画祭に新風を吹き込む新たな才能の輩出を目指すとともに、チャレンジ精神に溢れたクリエイターが世界に羽ばたいていくことを願っています。

 

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